なぜお寺が商店を?

お寺が商店と聞いて、お寺がビジネスをするのか?

と思われるかもしれませんが、私はお寺こそが真のビジネスをするべきだと思っています。

それはソーシャルビジネスというべきかもしれないし、(うわべだけでなく本当の意味での)SDGSを現実化していくビジネス、それがお寺にとって必要であるし、それこそがお寺の重要な役割です。

僧侶へのあこがれ

昔の僧侶には勧進僧(かんじんそう)と呼ばれる僧がいました。

例えば、橋を架けるために全国を駆け回りその資金を集めたり、

当時は命がけだった旅人のための休息小屋を建てるために資金を集めたり、、、

その存在を知り、私は「僧侶」という身分へ強いあこがれを持つようになりました。

それから幾年もの月日がたち、気が付けば僧侶になっている自分、そして住職としてお寺を預かっている自分がいました。

近江商人の原点

江戸時代の近江商人は上記の「三方良し」(自分良し、相手良し、世間良し)をモットーに商売をしていました。

その根底にあったのは仏教の教えです。

 

お寺は公的な喜びを与えるものを商品として扱い、

そして得た利益は公的な喜びのために使う。

つまりはこの資本主義経済の中では、生きたお金の使い方をする場所。

お寺の理想像

この二つのことを合わせてみると私にとっての「お寺」の理想像が見えてきます。

自分の扱うモノやコトがすべての人にとってそしてすべてのイノチにとっての「喜び」につながる、そんな思いを持って、(時には人間らしく様々な喜怒哀楽もあるかもしれませんが)、

「いただき繕福井越廼」を改め、より私たちの想いが届きやすいように

「善性寺商店」として再スタートをする運びとなりました。

現在の活動について

◎オーガニック食材直輸入販売と商品開発

山田住職が結んだ世界の仲間達の御縁により、天日塩、大麦、海藻などを独自のルートで確保。

◎野菜の森プロジェクト

可能な限り耕作放棄地を借り集め、開墾し無農薬無化学肥料栽培の田畑を再生。
自ら芽を出し実を結ぶ循環する野菜の森を目指しています。

◎保存食備蓄

味噌が戦後の人々の身心を守ったと云われます。
2015年度より毎年約500キロ前後の味噌を仕込み熟成中です。
10年熟成された味噌は最高の薬となるそうです。
また、収穫した野菜を縄文式漬け物(中川 仁氏が伝える常温で腐らない漬け物)に加工中。

◎古民家再生、空き家管理

新築建材、合成洗剤、化学的商品の影響で化学物質過敏症となりめまい、喘息、血尿などで苦しみ日常生活ができない方が急増。
田舎の自然素材の家で、自然食を頂くことで改善の道につながります。
移住希望者の斡旋、体験ツアーも実行中。

※2023年は5名が移住、需要の強さを実感

今後の展開について

令和6年1月1日の能登半島地震の際、善性寺に約30人の地元住民の方が自主避難に来られました。今までずっと構想してきた「理想のお寺」を具体的に実現させる時!と感じました。
普段は、お寺を量り売りの自然食品店として開放し身体と地球が喜ぶモノを発信。

非常時には、店の在庫が非常食と代わり自立した避難所となる。
コンポストトイレ、雨水タンクなど循環型暮らしを実現し持続可能な生き方の提案ができる場所となることを願っています。

 

善性寺商店はオーガニック食材の商品を通して自然界のイノチ達と共に生きようとする方々との御縁が結ばれることを目的としています。

販売者と消費者の関係から、共にこの激動の時代を生き抜く地球家族となれたら幸いです。
私達は、想いが熱い素人同士で試行錯誤しながら挑戦しています。

皆様の智慧や、労力、また金銭的御懇志により新たな可能性が広がります。

より皆様と喜びをわかちあえますように。

 

いつもありがとうございます

大森山善性寺 山田 黙鐔/山田善杜

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